みーたろー日記

好きなこと、好きなもの、好きなひと。とりとめなく、ギリギリセーフの毎日の記録。

貫井徳郎さん『愚行録』

映画を見てから原作を読んだ。


原作をよみたいと思ったのは、他人の愚行を確認したかったから。冒頭のバスのシーン、妻夫木聡さんの行為は衝撃だった。愚行であることは間違いないけど、もし自分にあの機転があればやるかもしれない。

そのシーンは結局原作にはなかったのだけど。


殺人事件の被害者夫妻はまちがいなく愚行を繰り返している。でもかれらを知る周りにいた人々も似たりよったりのことをしているように思える。妹が、最後に語ること、それもまた同情の余地なしの愚行で、タイトルの『愚行録』はまさにまさに、という感じなのです。慶應義塾大学のあの事件のあとで、抱くイメージそのまま過ぎて昨年入学した親戚の子が心配になる。

作者が早稲田大学出身なのが笑えた。